2018/02/16
【香港編】新田へ行ってきました!?世界チャレンジ旅行!!人とはひと味違う旅が好きなあなたへ
こんにちは。口腔外科医の古舘健です。
今回から海外でチャレンジしたときの記録を「世界チャレンジ旅行 ~人とはひと味違う旅行が好きなあなたへ~」として書いていきます。
先日、読んだ「逆説のスタートアップ思考」に<
「ピーター・ティールは『秘密を探すべき最良の場所は、ほかの誰も見ていない場所だ』
と述べています>という箇所がありました。
参考:逆説のスタートアップ思考 (中公新書ラクレ) P61 馬田隆明氏(著)
この本を読んだ後、観光地を探していて、ふと思いました。
観光地には見どころがたくさんあったり、お土産があったりして楽しいかもしれないけれど。
他の誰も見ていない場所に行くと新しい何かが見つかるかもしれない。
それもまた面白いのではないかと。
それでは、【香港編】です。
このページの目次
【目次】
①香港の「新田」に決定
②「香港エクスプレス」で行く
③会場の湾仔を越えて北角に
④大埔・銅鑼湾の街歩きと夜景
⑤屋台で食べた饅頭と悲報
⑥いよいよ「新田」の大夫第
⑦日本に帰国
①香港の「新田」に決定
香港(ほんこん)で開催される国際学会で口演することになりました。
香港に行くなら観光もしたい、と思い、ガイドブック「地球の歩き方」を購入しました。
参考:D09 地球の歩き方 香港 マカオ 深セン 2016~2017
香港は、外国からの旅行者数第1位の都市です。
旅行者数が多いということは、香港には魅力的な観光地がある、ということです。
でも、せっかくならメジャーな観光地ではなく、マイナーな場所に行ってみよう。
ガイドブックで紹介されていない場所にチェレンジしてみよう、と私は思いました。
2016年は、ガイドブックの「地球の歩き方」にも日本語・英語・ギリシャ語で検索してもネット上に出てこない場所に行きました。
ギリシャのコス島にあるヒポクラテス生誕の地「Ayios Stefanos」です。
参考:
・生誕の場所を探して 【前編】
・生誕の場所を探して 【後編】
2017年は、香港でガイドブックに載っていない場所に行ってみようと考えました。
1997年に英国から返還された香港の正式名称は、「中華人民共和国香港特別行政区」です。
外交と軍事以外は香港の人たちによる自治が中国から認められていますが、香港に関するニュースを見ていると、簡単ではないようです。
だからこそ、ガイドブックに載っていないところに香港の本当の姿があるのではないのか、と思ったのです。
ガイドブック「地球の歩き方」の香港全図です。
赤い矢印の先にある「新田(San Tin)」にチャレンジすることにしました。
Googleで確認してみます。
「新田 香港」と検索しても、中国語のページしか表示されません。
良いですね~!
新田に関する日本語のぺージがありません。
ということは、今回のチャレンジで、「新田 香港」と日本語で検索したら、このブログが表示されるようになるはずです。
……そもそも誰も検索しない可能性もありますね。
考えてもキリがないので、香港に向かいましょう。
②「香港エクスプレス」で行く
香港に向かう航空会社として「香港エクスプレス」を選びました。
「香港エクスプレス」に決めた理由は、大きく3つです。
1) 移動が夜にできるので、時間が有効活用できる(0時25分に羽田国際空港発で、4時に本国国際空港着でした)
2) 往復3.5万円と経済的である(羽田国際空港(Tokyo/ Haneda Airport)⇔香港国際空港(Hong kong/ Hong Kong International Airport)
3) 「HONKONG EXPRESS」の響きが良い(言いたいだけ)
「香港エクスプレス」のウェブサイトを調べました。
「香港エクスプレス」のゆったりシート(スィートシート)を購入しました。
参考:「香港エクスプレス」料金
3000円を追加して購入したスィートシートは、足のスペースが少し広かったです。
機内に持ち込めるのは、手荷物は1人様7 kgまでのもの1点と、身の回り品(ハンドバック・カメラ・電子機器)です。
荷物をシンプルにして、香港に向かいましょう。
「香港エクスプレス」で羽田国際空港を出発しました。
機内で水がなかなか出てこないので、キャビンアテンダント(CA)に「お水と毛布をもらえませんか」と言いました。
「有料になります」とCAは言いました。
えっ!とびっくりして、足元のあったパンフレットを見ると、水と毛布などのアメニティは有料でした。
・水:20香港ドル
参考:「香港エクスプレス」食事&お飲物
・「香港エクスプレス」毛布:100香港ドル
参考:「香港エクスプレス」機内販売品
「香港エクスプレス」毛布を買うときに日本円の2,000円払って、32香港ドル返ってきました。
2017年3月31日の時点で、1香港ドル=約15円で、毛布は約1500円だったようです。
旅の間、「香港エクスプレス」毛布は、とても役にたちました。
3月末の香港は、肌寒い程度でしたが、建物やバスの中は冷房が効いていたからです。
「香港エクスプレス」は夜行バスのようで自分には快適でした。
機内は冷房がガンガンで、空気がカピカピでした。
のどが乾いたので、お水がとてもおいしく感じました。
早朝4時、香港国際空港に到着ました。
【ご報告】「地球の歩き方」で市内よりレートが良いと書かれていた香港国際空港の中にある「Travelex」で日本円を香港ドルに両替してみました。
10,000円が620香港ドルでした。1香港ドル=約16円です。
機内ほうが、「Travelex」よりレートが良かったようです笑
空港から市内へのアクセスは、最も経済的なでエアポートバスを選択しました。
この選択が思わぬ収穫になりました。
まだ、このときはそのことを知りませんでした。
③会場の湾仔を越えて北角に
バス停に向かいます。
出発時間から5分ほど遅れて、2階建てのバスが到着しました。
バスで学会会場に向かいました。
エアポートバスは空港と市内各地を結ぶバスです。
空港から学会会場のある湾仔(ワンジャイ、Wanchai)まで45香港ドルです(A12)。
バスの2階の先頭の席をゲットしました。
学会会場のあるウォーターフロントエリアの湾仔(ワンジャイ、Wanchai)に向かっています
バスで移動中です。空港もエアポートバスの中もWifiが使えます。
だいぶ会場に近づいているようです。
学会会場は、「香港会議展覧中心(香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター)」です(下の写真の中央からやや上)。
しまった~!!
もう少しと思っていたら、普通に乗り過ごしました。
2階建てのバスで景色を見ているうちに、降りるはずのバス停を通り過ぎてしまいました。
アナウンスがありませんでした。
当たり前だけど自己責任ですね。
次で降りれば良い、と気持ちを切り替えましたが、会場からどんどん離れていきます。
やっと次のバス停で降りることができました。
かなり遠ざかってしまいました。
香港の北の端、北角(North point、バッコッ)に着きました。
バス停を一つ逃しただけで、北角まで来てしまいました。
「地球の歩き方」を見てみると、北角は「いわゆる観光名所や人気のショッピングスポットはない」とのこと(笑)
なんと!ここ北角はむしろ、自分が来たかった場所なのかもしれない、と私はワクワクしました。
高層住宅の窓から着古された赤や青のTシャツが洗濯ばさみで吊るされ窓から出ていています。
市場を通り過ぎると、生臭いにおいがします。
人の往来も多く、車も目の前をどんどん通り過ぎていきます。
北角は予想外にたどり着いた場所ですが、思わぬ収穫になりました。
香港に暮らす人の日常の生活を見ることができたからです。
せっかくなので、北角から歩いて学会会場まで歩きました。
しばらく歩くと、磯の香りが漂ってきました。
たくさんの船が並んでいて、青森市や八戸市の漁港のようです。
歩くこと約40分、やっとバスで通り過ぎた高層ビルの多い地区に戻ってきました。
まだホテルにチェックインしておらず、荷物を持ち、ずっと歩いてきたので、汗もかきました。
暑すぎてスーツの上着を脱ぎ、持って歩きました。
やっと会場につきました。
学会会場の入り口です。
がやがやしています。
学会の受付には、各国のドクターが集まっていて、立派なスーツを着ている人、カジュアルな服を着ている人、様々です。
香港は、冬でも冷房を使う習慣があるため、要注意です。
会場の中は、冷え冷えだったので、ここでも「香港エクスプレス」毛布が役に立ちました。
そして無事に英語の発表が終わりました。
参考:ICOMS2017で発表しました
香港での残り少ない貴重な時間を有効に使うために、観光にも向かいます。
④大埔・銅鑼湾の街歩きと夜景
大埔(タイポー、Tai Po)に着きました。
大埔は、吐露港(トウローゴン、Tolo Harbour)の西にあります。
マーケットに着きました。肉や野菜のアジアっぽいにおいがします。
威勢の良いかけ声は聞こえませんが、食事や日用品を買う人たちがたくさんいました。
香港の中心部に比べ、安く食べ物が手に入りそうです。
市場の中に日本の商品が並んだショップを見つけました。
値段は日本と変わらず良心的です。
たくさんの人が行き交う中、こんなふうに道の真ん中で干物をつくっています。
さらにこの後、お店の人は赤いかごを足で店の中に引きずっていきました。
商品だけど良いのかな、と思いました。
暑いですが、お肉は痛まないのですね。
物価は日本と同じぐらいでした。
市内よりも安いはずのマーケットの野菜は、日本のスーパーと同じぐらいの値段でした。
こんな市場の値段と同じということは、日本が安いもしくは香港が高いのどちらかでしょう。
日本の中にいると気づきにくいのですが、世界では日本の円で買えるものが少なくなっているのかもしれませんね。
銅鑼湾(トンローワン、Causeway Bay)を歩きました。
香港島の北側で、湾仔と北角の間にあります。
一本道を挟むとオシャレな店が立ち並ぶところと、市場のようになっていました。
本屋さんに立ち寄ってみました。
旅行、歴史、健康、マンガの棚に翻訳された日本の本や日本を紹介する本がたくさんありました。
1945年8月15日日本軍が無条件降伏し、香港に英国軍やってきたましたが、それまで3年8カ月の間、香港は日本軍の占領下にありました。
香港にもこうした歴史があることを私たちは忘れてはいけないのかもしれませんね。
Sky100です。
Sky100は、九龍油麻地にある高さ393m、360度のパノラマが楽しめる展望台です。
九龍から香港島を見渡せる夜景を見ることができました。
香港は世界三大夜景の一つ「100万ドルの夜景」ですね。
日程的にしょうがないのですが、週末よりも平日の方が綺麗な夜景が見られるそうです。
⑤屋台で食べた饅頭と悲報
屋台っぽいところでオススメものを食べてみます。
おいしそうな肉のにおいに誘われてテーブルに座りました。
オススメは饅頭のようです。
チャレンジしてみます。
ほかほかの饅頭のにおいがします
なんじゃこりゃ!
中にはあんこがギッシリ!。
つぶがでかい!
ほかほかの饅頭からあんこのにおいが漂ってきます。
うまい!なかなか美味しかったです!
【悲報】
この直後に駐車場でう〇こを踏みました。
完全に油断しました。
学会用の黒の革靴を履いていたのに……。
まさか駐車場にう〇こが落ちていると思わなくて、
一瞬視野に茶色の塊が見えましたが、おそかったです。
にゅるっという感触が靴を履いてもつたわってきました。
テンションが一気にさがりましたが、
気を取り直して、次に向かいましょう。
⑥いよいよ「新田」の大丈第
「新田(San Tin)」に向けて出発です!
バスの中でも室内は冷房がガンガンでした。
「香港エクスプレス」の機内で買った毛布がここでも役に立ちました。
ガイドブック「地球の歩き方」には載っていない「新田(San Tin)」にどんどん近づいていきます。
正直、不安でした。
ガイドブックにのっていない場所に行く価値はたしてあるのか。
「新田(San Tin)」の「大夫第(Tai Fu Tai Mansion)」に到着しました。
確認のためにGoogleで検索してみましょう!
日本語のページが表示されません。良いですね!
「大夫第」についてご説明します。
「大夫第(Tai Fu Tai Mansion)」は、清朝同治(1865年)に文頌鑾の住居として建てられました。
文一族は、15世紀頃から新田に住んでいました。
慈善家として知られる文氏は、文一族の第21世代の血族であり、「高官」を意味する「丈夫」の官位を授けられました。
大夫第は、中国南部の紳士階級の伝統的な住居を表していて、香港において、最も華麗な装飾を施された歴史的建築物の一つとされています。
1875年に光緒皇帝から本殿の軒下に名誉を示す板が文一族に授けられました。
1988年から公共物として訪問可能となっています。
家の中の喫煙所です。
子どもたちに見えないように扉がついています。
客人もてなすためのマージャン卓だそうです。
【ご注意】気になったのは、「新田」にあった看板です。
香港は、一国家二制度、一つの国家に社会主義と資本主義を共存させるという思想のもとに中国から特別な扱いを受けている国です。
ところが、「新田」にあった看板を見ると、政府管轄の土地になっています。
もしかすると「新田」は、中国との境界近くでもあるので、資本主義の香港も少しずつ中国化(社会主義化)がされてきているのでしょうか。
「新田」はココです(赤い矢印の尖端)。
(左に行くと深圳)
⑦日本に帰国
空港への移動はリムジンタクシーです。
運転手のTさんといろいろなお話をしました。
香港のビルが高いのは、地価が高いからだそうです。
不動産の価格が高すぎて一部の富裕層は家を建てられますが、多くの香港人はマンションに住むしかない。
そのため、ビルは高くなるそうです。
バスガイドのAさんやタクシー運転手Tさんの話によると、生活費を稼ぐために夫婦共働きが一般的で、メイドを雇い、家事や育児をまかせる家庭が多いそうです。
ちなみにバスガイドのAさんは、生活が苦しいため、バスガイド、レストランのボーイ、バーテンダーの3つの仕事をこなしているそうです。
20時50分香港国際空港を出発し、翌日の5時5分羽田国際空港につきました。
香港国際空港はとにかく大きいので、時間に余裕をもって移動したほうが良いでしょう。
ちなみに香港では無料のWifiが空港、ホテル、施設にあり、中国では見ることができないFBや検索は規制なく使うことができました。
香港は、不動産の価格が高いため、高層マンションが立ちそびえる景観がありました
アジアの金融の中心の一つと言われる香港の街並みは、東京やシンガポールのように洗練されていません。
その分、ポテンシャルを感じました。
冒頭でご紹介した「逆説のスタートアップ思考」は、まず行動することの大切さを解説しています。
「普通、人は自分が情熱を傾けられる対象を探して、それから対象に熱中しようとします。自分探しの旅に出る人が少なからずいることからも、その傾向を見て取れます。しかし、その方法が機能する場合はごく少ないようです。
情熱を傾ける対象を見つけ出すには、逆説的ですが、まず何かを始めることが重要だと言えます。これも反直感的ではありますが、本当にやりたいことは、そもそもやってみないと分からない、のです。」(P251)
参考:逆説のスタートアップ思考 (中公新書ラクレ) P61 馬田隆明氏(著)
今回、ネットやガイドブックに紹介されていない場所に行ってきました。
せっかくなら、ガイドブックにもネットにも載っていない場所に行こう、そして面白いものを見つけよう、と私は思ったからです。
香港は、中国本土につながる九龍半島、高級オフィス街の香港島、ディズニーランドのあるランタオ島などからできています。
ガイドブックの「地球の歩き方」、ネット上でも日本語のページがない「新田」に行ったことで、人とはひと味違う観光になりました。
これからもいろいろなことに挑戦・チャレンジしたい、と私は思っています。
「あなたは、何にチャレンジしますか?」
*大夫第(Tai Fu Tai Mansion)
場所:新界元朗新田永兵村 (Wing Ping Tsuen, San Tin, Yuen Long, New Territories)
時間:9:00-13:00、14:00-17:00(木曜日は休み)
“Tai Fu Tai Mansion” Public Guided Toursはこちら
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
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