2018/02/14

人生に行き詰った。仕事が辛い。生きるのがしんどいときの言葉【法華経の意味と解説】を教えてくれる本

 

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口腔外科医(歯科医師)。医学博士。北海道大学卒業後、 日本一短命の青森県に戻り、地域医療に従事。バルセロナ、メルボルン、香港など国内外の学会で研究成果を発表。「口」と体を健康に保つ方法を体系化、情報を発信している。趣味は読書(Amazon「ベスト100レビュアー」)とハンドボール。
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こんにちは、古舘 健です。

20歳の頃、ある出来事がきっかけで負の感情にフタをし、昔の自分を責めたことがありました。

「なんで、選ばなかったんだろう」

「なんで、あんなふうにしなかったんだろう」

 

そのときは、友人や仲間の支えがあり、なんとか乗り越えることができました。

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しかし、つらい環境、重い病気、能力やスキルの大きな差、信頼していた人の裏切りなどに直面すれば、くじけそうになってしまうこともあるでしょう。

 

10年以上がたち、当時の自分を客観視できるようになったからでしょうか。

本書と出会いました。

 

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本書は、「いのちの全体性」を教えてくれる本です。

本書によれば「いのちの全体性」とは、今の自分と置かれている環境にOKを出し、未来の自分とも「関わり続ける」決心をすること。

過去の自分とも「関わり続けてきた」ことを受け入れることです。

 

本書を読んだとき、20歳の頃の自分がしたことは、「いのちの全体性」と逆だったと気づきました。

 

「自分のいのちの“ダメな部分”を嫌って、切り捨てようとしたり、心のすみっこに押し込めて、フタをして隠そうとしたりすると、ソレはますますエネルギーを得て、反乱したり、暴動を起こしたりします。
すると、自分の影の部分を外部に投影した結果として、他の人々や、この世界自体が、まるで自分の『敵』であるかのように感じられることもあるでしょう。
ですが、“弱い部分”も含めて、自分のいのちなのです。(P12)」

 

 

当時の私は、自分の負の感情やマイナスの面に顔をそむけ、抑え込んでしまいました。

さらに、過去の自分のことも否定してしまったので、未来の自分の行き場がわからなくなってしまったのかもしれません。

 

本書は、約二千年の間となえ続けられてきた『法華経(ほけきょう)』をわかりやすく教えてくれる本です。

時代を越えて今も残るブッタの教えです。

 

「『法華経』には、お釈迦様が『魂の全体性獲得(かくとく)』を目指して努力し、次第に成長していかれる過程が描かれています。
それはまた、私たちが自分の心の中の『嫌な部分』『都合の悪い部分』を否定せず、その存在を潔(いさぎよ)く認め、許し、愛していこう。そういう人間になろうという、本当の意味での『自己肯定(じここうてい)』を教える物語でもあるのです。
それはまた、あなたが嫌いな人、都合の悪い人、目を背けたい人を否定しないで、その存在を認め、許し、愛することができる人間になろう、という『他者肯定・世界肯定』を促(うなが)す物語でもあります。(P47)」

 

著者は、19歳で禅に入門し、約50年間修行を続けてきました。

曹洞、臨済等の諸老師に指導を受けた後、渡邊玄道老師との出会いが『法華経(ほけきょう)』に引き合わせてくれたそうです。

著者は学者や僧侶や神主ではないので、『法華経』だけでなく、神道の教えのエッセンス、「大祓詞(おおはらえのことば)」や他のお経文や言葉を交えながら本書の中で解説してくれました。

1997年に北九州市で、著者の「立花大敬先生を囲んでの元気アップ禅の会」が発足し、参加者が元気で笑顔になる「場」をつくる活動が20年以上続けられているそうです。

 

著者によると、日本を代表する詩人童話作家の「宮沢賢治」は、「銀河鉄道の夜」などのたくさんの未発表の作品を残しましたが、その作品は『法華経(ほけきょう)』の体験を物語に表現したものなのだそうです。

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ビックリしたのが、坐禅(ざぜん)の基本です。

本書を読むまで、坐禅は瞑想やマインドフルネスをするためにするもの、と私は思っていましたが、坐禅は坐禅の形でただ坐ることが大事なのだそうです。

 

本書の中には、『法華経(ほけきょう)』パワーをすぐに引き出す『幕開けのことば』も紹介されていました。

「『幕開けのことば』(通して三回、音読します)
私は私を許します
私はあなたを許します
私は世界を許します

私は私を認めます
私はあなたを認めます
私は世界を認めます
(中略)(P155-157)」

 

相手や世界を許したり認めたりする前に、まず自分を許したり認めたりするのが大事なんですね!

『幕開けのことば』をとなえることは、簡単なのですぐに実践できそうですね。

 

本書では、『法華経』以外のお経文や言葉も紹介されていました。

負担にならないよう、簡単な言葉からとなえてみるといいそうですよ!

 

本書のカバー写真は、ずぶぬれの子犬でした。

 

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びしょびしょに濡れて、

冷たくて、

よごれてしまって、

前がみえなかったのかもしれません。

 

 

でも、しっかりと立っていました。

それは私たちの姿なのかもしれません。

 

 

以下は、本書の抜粋です。ためになった箇所を一部、抜粋しご紹介します。


 

P32
「『聖なるもの』を『法華経(ほけきょう)』に求めるとしたら、拒絶反応を起こしたり、失望されたりするかもしれません。
『法華経』には、エゴや怒りや憎しみや強がりなどの様子が、ふんだんに描かれているからです。
私たちが、心の底に密かに抱いている、ドロドロとした煩悩の数々が、遠慮なく描写されているのです。」

P43-44
「ですので、ある世界のことを『自分には都合が悪い世界の話』『関係がない遠い世界の話』とばかりに切り離してしまって、かえってその世界のエネルギーを増大させてしまい、『地獄界(じごくかい)』や『餓鬼界(がきかい)』『畜生界(ちくしょうかい)』『修羅界(しゅらかい)』などを『世界』にもたらせてしまうこともありえるのです。
(中略)お釈迦の場合は、自分の心の中の『地獄界』や『餓鬼界』、『修羅界』などの存在は否定されません。
それらを直視して、それらも『我がこと』なのだと認められておられます。
そして、それらすべてを、許し、愛し、抱きしめる『全体性』を獲得されています。」

P136
「それすらも『たいへんだな』と思われるようなら、
『南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)』
あるいは観音様の真言である、
『オン アロリキア ソワカ』
と、称えてください。
この真言の意味は、『泥水の中で生まれ、しかしその泥に染まることなく、清らかな花を咲かせる蓮華のような観音様!私はあなたを拠り所とします』です。
あるいは、『心配いらんよ、そのままそのまま』という言葉(呪文)を、折に触れて称えるのでも良いでしょう。』」

 

P142-143
「賢治さんが『雨ニモマケズ』の詞を記した手帳の中には、『法華経(ほけきょう)』のある一節が、何度も書き付けられていたのだそうです。
それは、次のような『如来神力品(にょらいじんりきほん)』の一節です。『當知是処(とうちぜしょ)。即是道場(そくぜどうじょう)。諸佛於此(しゃぶつおし)。得阿耨多羅三藐三菩提(とくあのくたらさんみゃくさんぼだい)。諸佛於此(しゃぶつおし)。転於法輪(てんのほうりん)。諸佛於此(しゃぶつおし)。而般涅槃(にはねはん)。』
―これを意訳すると、『しっかり知っておきなさい。君が直面している“今・ココ”こそが道場なのだ。仏様たちは、君が今直面しているような“逆境”を道場にして、ついに悟りを開かれたのだ。仏様たちは君が今出遭っている“悲嘆”を道場にして、ついに教えを説き、多くの人を救う師となられたのだ。仏様たちは君が直面している“苦悩の真っただ中”を道場にして、ついに平安の境地、涅槃に入られたのだ』となります。」


◆目次◆

はじめに
『法華経』で、自己嫌悪を手放す

第一章『法華経』の真意とくじけない力
『法華経』は湧喜を与えてくれるお経
『法華経』の読み方 『法華経』は親しみやすいお経
大乗仏教の「一念三千」の教えとは?
『法華経』は全体性を目指す
「関わること(愛すること)」の深化
お釈迦様の「授記」とは何か?
「授記物語」の解説
『法華経』で予言されている地球世界の未来像
大地の底からの多宝塔の出現
地涌の菩薩の出現
「全体性獲得」の三段階
いよいよ『法華経』の原文へ
『妙法法蓮華経 常不軽菩薩品 第二十』

第二章 強力な『法華経』の一節と宮沢賢治の世界
渡邊玄道老子の教え
天皇家と『法華経』
宮沢賢治流・“怒りと悲しみ”の解消法
宮沢賢治と『法華経』
「大乗の坐禅」とは?
『法華経』精神にもとづく、すぐ効く呪文

 

参考:

宮沢賢治ってどんな人 特集 世界はKENJIを待っている nippon.com

 

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

 

 

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!

ぜひチェックしてみてください。

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